ヒノキ

ヒノキ

ヒノキは、福島県東南部以南の本州全域、四国、九州に分布しています。天然生としては、木曽、高野山、高知県西部などが有名です。また人工林としては、尾鷲、吉野、天竜、和歌山の各地方産のものが有名です。ヒノキは、スギとともに日本の代表的な木材ですが、ヒノキは一般に、より高級なものとされています。なかでも、ヒノキの産地といえば、木曽の名がすぐに思い浮かぶほど、木曽ヒノキは有名です。日本書紀に須佐之男命が「ヒノキは宮をつくる木に良い」と書かれている通り、その白くて光沢のある木肌が神を祭るのにふさわしい清浄感をかもし出しているため、神社仏閣に広く使われてきました。神社仏閣は、長い年月持たせることが重要なので、耐久性に優れたヒノキが大切にされていたわけです。実際、ヒノキの心材部分は、シロアリや木材腐朽菌に対してとても強いことが知られています。世界文化遺産の法隆寺を1300年支えてきた実績からしても、日本を代表する木で、世界に誇れる木であることは間違いありません。ヒノキの名前は、この木で火をおこしたことから「火の木」に由来しています。

◆木材:心材の色は、淡紅色で辺材はほとんど白色で、この白さのため神社仏閣に用いられる理由でしょう。1年間に形づくられる細胞の形の変化が少ないため、年輪はあまりはっきりしていません。したがって、肌目は精で、木理は通直で、均質な材料が必要な用途に適しています。俎板用にヒノキが使われるのはこの理由です。上手に仕上げると、美しい光沢が出るとともに、特有な芳香があることが、材料としての価値を高めています。心材の耐久性が高く、しかも、よく長期の水湿に耐えます。

◆用途:優れた性質を持つため、非常に多くの用途に、高品質な材料として使われています。建築、家具、彫刻(仏像など)、木型、曲物、桶、蓄電池のセパレーターなどが知られています。神社の建築用には重要な木材であります。